お疲れ様です、謙虚らいおんです。
今回は前回の続きで、私がユニオンに入会後から解決までを書きます。
日本には数多くのユニオンが存在しますので、私(が所属している組合)と全く同じということはないと思いますが、基本的な活動内容は同じと思います。
経験談としてユニオンの組合活動は体力より精神力勝負でしたので、そこを踏まえて読んでいただけるとありがたいです。ではどうぞ!
入会後
組合に入会後はすぐに団体交渉の申し入れに移りました。
団体交渉を会社に申し入れ後は、会社からの返事待ちです。
従業員が少なく日中事務所を空にしている会社でなければ、比較的会社からの返答は早いです。私の時はたしか1時間しないうちに会社からFAXにて返答がありました。
団体交渉に素直に応じる会社もありますが、それは少数で私がいた会社を含めほとんどの会社が「(弊社が)そんなことに応じる必要なし」「正義はこちらにあり(笑)」などの文面が綴られたFAXが送られてきます。
我慢比べ
こちら(ユニオン)側から会社側に団体交渉の申し入れをするのは基本1日1回、多くて数回(2~3回)です。
例えば「〇月〇日の〇時から当組合事務所にて団体交渉の申し入れをします」とFAXしたとします。すると会社からは「その日は忙しいから無理」とだけ書かれたFAXが送られてきます。
すると組合は「再度、〇月〇日〇時より団体交渉の申し入れをします」または「御社の都合の良い日をお知らせください」というFAXを送りますが、上記のように忙しいだのなんだの、のらりくらりかわしてきます。
これは会社側が律義に返答しているのではなく「忙しくて対応できないだけで組合を無視しているわけではない」というアリバイ作りですので、騙されてはいけません。
なかには「面倒ごとはごめんだ!」という理由で最初から団体交渉に応じてある程度の金額(和解金)を提示してさっさと交渉を終わらせようとする会社もありましたが、そのような会社は残念ながらほとんどなく、組合員(あなた)を全力で潰しに来ます。
ですので組合は次なる行動に移ります。
街宣活動
会社周辺で街宣車にて(会社の違法行為などを)放送、ビラ配りをしたりする活動です。
とある引越社がユニオンと争っている動画が一時有名になりましたが、あんな感じです。
不当解雇の回でも書きましたが、違法行為でなく正当性があれば訴えられたりすることはありません。
私の時は警察に通報されましたが、書記長および職員ほかのベテランの組合員があしらってくれました。
私から言える注意点は、気持ちはわかりますが先走って勝手な行動(独断)はしないことです。理由は言うまでもなく、会社に対する恨み辛みで興奮状態のあなたが冷静な判断ができるとは思えないからです。
最悪逮捕されるような事態になれば、会社があなたに下した判断(解雇)は正しかったものとされ、今までのあなたと組合の苦労は無駄に終わります。
悔しいとは思いますが、ここはじっと耐えプロ(書記長たち)と行動をともにしましょう。
関係各所に郵送
ここでの関係各所とは会社と取引がある企業や銀行、行政機関などに会社の違法行為等を告発する文面を郵送することです。
私の場合はまず(自分がいた)会社に対し内容証明郵便にて抗議文を送りました。これは簡単にいうと郵便局がどのような文面が書かれているか証明してくれるものです。
つまり会社側が捏造したあなたの脅迫まがいの郵送物ではないことを証明してくれます。ただし難点は文字数や行数に決まりがあり文書の作成がやや難しいことです。
続いて前にいた会社は警察に届け出が必要な業務をしていた会社なので、管轄の警察署の署長宛てに違法行為の告発文を配達証明にて郵送しました。内容証明にしなかった理由は長文になりすぎなことと証拠書類をまとめて送るには内容証明は適していなかったためです。
結論を言いますと会社に対する内容証明はあまり効果はありませんでしたが、署長宛ての配達証明(告発文)はかなり効果があったようです。
あったようですというのは、会社から怒り狂ったようなFAXが送られてきたからです(笑)。
かなり警察署から怒られたんでしょう、知らんけど。
団体交渉に参加
残念なことに私がいた会社とは一度も団体交渉に発展することなく現在に至っています。
ですが他の組合員の団体交渉に参加させてもらう機会が何度かありましたが、その光景は一言でいうと「書記長無双」ですね。
相手側に弁護士がいようがなんだろうがまるで相手にならず、ことごとく書記長に論破されていました。
特に面白かった(というと語弊がありますが)団体交渉は、相手(会社)側の役員か管理職かはわかりませんが、書記長に太刀打ちできず論破されつづけたストレスで発狂してその場でぶっ倒れ、別室に担ぎ込まれた時ですね。
愉快・痛快・爽快とはまさにこのことだと思いましたね。
労基署へ
ここで労基署をはじめて利用しました。本当最後の最後に利用しました。
理由はいつまでたっても会社側が団体交渉に応じないので、とりあえず「解雇予告手当」と「未払いの残業代」の回収のため私とユニオンの職員1名、組合員1名の計3名で労基署職員に口頭で説明の後、必要書類を提出してきました。
ここで注意しなくてはいけないのは、すでに団体交渉(にてお金のやり取り)に発展している場合は労基署は介入できませんと労基署の職員が言っていましたのでご注意ください。
後日労基署から電話があり、会社から解雇予告手当約20万円と未払いの残業代約30万円の計約50万円が振り込まれているか確認の連絡をいただき、無事約50万円回収できました。(あざ~す!)
解決・・・?
結論から言うと完全解決までには行きつけませんでした。
残念なことにこれは私だけではなく、多くの組合員も直面している現実です。
理由は簡単で組合活動ばかりしているわけにはいかないからです。日々の生活費を稼ぐための労働もしなくてはいけませんからね。
本当に時間がかかるんですよ、労働問題って。
尚、私は組合活動がない日はバイトしていました。
そして程なく次の勤務先(現職)が決まりました。
自分がやれることはやったという満足感(充実感)もあったので一旦ここで終わっています。
ですが一旦終わったというのであって、私はあきらめたわけではありません。
時効になっていなければ、また動き出そうと思っています。
まとめ
世の中ほとんどがブラック企業です。安心・安全に働ける会社なんてほぼ無いと思っていますし、それは皆さんも同じでしょう。
ですので、いつ皆さんも私と同じような立場に陥るかわかりませんので、困ったときの駆け込み寺なるものを知っておく、用意しておくことを強くお勧めします。お金がない人は特にです。
間違っても早まった行為をとらないように。
今回はここまで。
おちまい!